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うんめもんを探せ
仲良し夫婦がつくる極甘マンゴー
2013.05.14(火曜日)     きもつき情報局
マンゴーといえば宮崎や沖縄が全国的には知られていますが、鹿児島だって負けてはいません。県のウェブサイトによると、鹿児島は栽培面積と生産量ともに全国第三位、県内各地で栽培されています。

肝付町のある大隅半島でも大崎町などで盛んに栽培されおり、地域の特産品の一つになっています。

今回ご紹介するのは、そんなマンゴー栽培に肝付町野崎で取り組んでいる和田明さん・加恵子さん夫妻、二人三脚で「SHOWAマンゴー農園」を営んでいます。5月に入り、収穫期を迎えたばかりの同農園を訪れ、芳醇で甘い香りの漂うハウスで完熟間近のマンゴーを見せてもらいながら話を聞きました。

二人で楽しみながらつくる

ハウスの中に入ると、細長い大きめの葉を茂らせた丈の低い鉢植えのマンゴーの木が整然と並び、枝の先にはネットに包まれた紫や赤っぽい色の実がつり下がっています。赤く熟してネットの中に落ちたマンゴーからはうっとりするような香りがします。

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ハウス内に並ぶマンゴーの鉢

実は明さんの本業は建設業で、マンゴーを鉢で栽培している場所を見学して感動したのをきっかけに「鉢栽培なら自分にもできそうだ」と考え、7、8年前から栽培の勉強を始めたそうです。今では100本のマンゴーを鉢で栽培しています。

マンゴーが実をつけるには接木をしてから3年ほどかかり、収穫できるようになったのは3年前からですが、収穫数は次第に増えて今年(2013年)は1000個くらいなったといいます。

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マンゴーの香りをかぐ明さん

もともとは自家用として親戚や友人に贈ることができればと、販売することは考えていなかったそうです。栽培規模を広げる予定もなく「楽しいからつくっているんです。今も半分くらいは贈り物にしているんですよ」と明さんは笑顔で語ります。鉢栽培にした理由は土や水やりなどの管理のしやすさからだといいます。

栽培の楽しさの一つは自分なりに工夫することにあるようで、「みんないかにして実をならすか、試行錯誤しているんですよ」という明さんも肥料と水と温度のデータをとり、様子をうかがいながら育てているそうです。

今年は平均すると1本につき10個の実がついたことになりますが、1本につき30個くらいの実をつけさせるのが目標といいます。1本で40個の実をつけさせる栽培者もいるそうです。

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楽しくマンゴー栽培に取り組んでいる和田さん夫妻

「最初のうちは(加恵子さんは)手伝ってくれなかったんですよ」

最初、明さんがマンゴー栽培を始めたとき、妻の加恵子さんはそれほど乗り気ではなかったそうです。ところが、マンゴーに実がつき始めてからは「こんなに小さな木なのに大きな実をつけるなんて」と感動し、愛着がわいたことで手伝うようになり、今では加恵子さんのほうが率先して朝早くから草むしりやハウス内の掃除などに精を出しているそうです。

それを聞いていた明さんがおどけていいます。

「今では私がこの人に使われているんです」

「同級生同士の夫婦だから遠慮がないんですよ」と笑う加恵子さんは今でも「明くん」と呼ぶそうで、夫婦仲の良さがうかがわれます。夫婦一緒に他の栽培農家へ見学に出かけることもあるそうです。

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みずみずしい切りたてのマンゴー
(撮影の後に試食させてもらいました!)

小規模栽培ならではの高品質

5月から6月にかけての収穫期には、多いときには1日40個ほど、だいたい平均して1日20個ほどのマンゴーを収穫します。最初はうっすらと赤みがかった実が次第に紫になってそれから濃い赤色になって完熟すると自ら落ちます。そのため地面に落ちないようあらかじめ実にはネットがかけられています。

「実が熟してきて甘い香りがし始めたときには『やったー!』と思いますね」とうれしそうに話す加恵子さん、収穫期を迎えて、育てる喜びを日々感じているようです。ちなみに残す実を選別し、ほかを摘んでいく摘果作業のときは「せっかく実がなったのに」と残念な気持ちになるそうです。

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自宅でマンゴーの糖度と重さをはかる明さん

収穫したマンゴーはひとつひとつ表面を磨いた後、非破壊型果実糖度計と呼ばれる光センサーで糖度を測り、さらに計量器で重さを量っていきます。マンゴーの平均的な重さは400g超くらいで、大きいものは650gほどにもなるといいます。

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なんと糖度20度を超えるマンゴー!

「(うちでつくるマンゴーは)ほとんど糖度16度以上なんですよ。『傷物などのワケあり品はないんですか』と聞かれることもあるんですが、そういうのもなかなかないんです」と明さんはいいます。管理の行き届く小規模栽培ならではの品質の高さかもしれません。それとも夫婦仲の良さが糖度にも反映されているのでしょうか。

測定が終わったマンゴーの中から2個ずつ選んで箱詰めしていきます。化粧箱に丁寧に詰められたマンゴーを見ながら「まるで嫁入りさせる気分です」と加恵子さんは目を細めます。手塩にかけて育てた「我が子の嫁入り支度」、マンゴーの発送作業も夫婦共同で、箱を組み立てたり、発送先をチェックしたり、分担しながら作業していきます。

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箱にスタンプを押していく加恵子さん

和田さん夫婦のつくるマンゴーのおいしさは口コミで広がっていき、今では周辺の市町だけでなく、福岡や宮崎などの県外からも注文が入るほどです。「食べておいしかったから、おじいちゃんや孫に食べさせたい」と贈る人も多いそうです。

「おいしかったといってもらえるのが何よりうれしいです」と口をそろえていう明さんと加恵子さんを見ていると、そうしたお客さんからの反応が二人にとっていちばんの喜びになっていることは間違いありません。

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「嫁入り前」のマンゴー

それに加えて、栽培場を見学したお客さんに「マンゴーのなっているところを初めて見ました」などと喜んでもらえるのも楽しみになっています。去年の5月には、「贈られたマンゴーがとてもおいしかったから、どんなところで育てられているのか興味をひかれました」と湘南から用事のついでに訪ねてきたお客さんもいたそうです。

まるで盆栽のような鉢植えのマンゴーの姿を気に入って、観葉植物として育て始めた人もいるといいます。「いろいろな人とのつながりができていくのも面白いですね」とマンゴーを介した人との交流も大いに楽しんでいるようです。

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箱詰めされ発送を待つマンゴー

これまでは電話とファックスによる販売が主体だったSHOWAマンゴー農園に今年から新しい販売方法が加わりました。インターネット通販大手のアマゾンを通じて、和田さんのマンゴーが全国販売されるようになったのです。

ただし、生産量が限られていますのでアマゾン経由で販売されるのは今のところ少なめに数が設定されています。

とはいえ、これからマンゴーを本業にするつもりはなさそうです。「(ハウスを温めるための)油代がでる程度の利益でいいんですよ」と笑いながら話す明さんを見ていると、マンゴー栽培はあくまでも楽しみや満足のためであり、商売っ気はまったく感じられません。

逆に、だからこそ、みんなに喜ばれるマンゴーが和田さんの農園から生まれているのかもしれません。数が少ないのでなかなかそのマンゴーを口にすることは難しそうですが、「ぜひ和田さんのマンゴーを食べてみたい!」という方は下記情報をもとに和田さんまで直接お問い合わせください。

〒893-1201 鹿児島県肝属郡肝付町野崎321-1
TEL:0994(65)6347
FAX:0994(65)6348
E-mail:akira.wada(アットマーク)ce-showa.jp


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