本コーナーではコラムをはじめとして、きもつきを題材としたさまざまな読み物を用意しました。どうぞじっくり、ゆったりお楽しみください。
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白く輝くテコテン桜満開
2013.03.21(木曜日)     きもつき情報局
雨風ともに強かった3月18日、いつものように新聞チェックをしていた局長から次のような「お達し」がありました。
 
「あのさぁ、この記事読んだ?ここに載っている桜、時間があったら撮影に行ってきなよ」
 
その桜とは肝付町岸良にある「テコテン桜」。町内の桜の名所としてよくマスコミ等で取り上げられる桜です。なんとも独特の名称ですが、正月行事のテコテンドンにちなんで名付けられた山桜で、桜が植えられているミカン山の持ち主である船間芳哉さんのご先祖が北岳(通称テコテン山)から移植したものといわれています。
 
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テコテン桜の下に立つ案内板
 
町内のネタなのに先を越されてちょっと悔しそうな局長の「リベンジ」をはたすべく、翌19日の午後、そのテコテン桜を撮影するために岸良を目指すことになりました。幸い、前日の悪天候とは違ってこの日は快晴。空気中に桜島の火山灰が混じっているのか少しもやがかかったようにはなっていましたが、撮影環境としては悪くありません。
 
高山地区から山を越えて岸良へ続く県道542号を自分で運転して通るのは2度目です。カーブの多い道のりですが、山桜がそこかしこに見え、杉も花粉を飛ばし終わったのか綺麗な緑色になっており、気分よくドライブを楽しめました。
 
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川上地区の道路沿いにある桜
 
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茶色の雄花が見えなくなったスギの林
 
さて、目指すテコテン桜は岸良の街中からほど近い平田神社から歩いていける距離にあります。平田神社には2月末に行われた観光ガイド研修の取材で訪れたことがある上に、看板もあちこちに立っていたので、途中の道は細かったものの最近整備されたばかりの駐車場まで迷うことなくたどり着けました。
 
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平田神社にはテコテン桜のさし木が境内に植えられています
 
駐車場からは、まぶしいまでに白い花をつけた大きな桜の木がタンカン畑の向こうに見えます。私にとっては幸いなことに、まわりにはほかの見物客はいません。つまり、このテコテン桜を「独占」です。
 
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駐車場から見たテコテン桜
 
桜の背後には青空と山の景色が広がり、なんとものどかな風景です。
 
駐車場から桜の木までは直線距離にして200メートルくらいでしょうか(ただし、私の距離感はあてになりませんからね)。畑の横に伸びる道を通っていく途中には、これまた見頃を迎えた2本のイワツツジがあり、その近くには2脚のパイプ椅子が置いてありました。見物客が座ってゆっくり桜の全体を眺められるようにという温かな心遣いが感じられます。
 
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イワツツジとパイプ椅子
 
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パイプ椅子から見たテコテン桜
 
そこからさらに少し歩いて桜のすぐ近くまで来ました。目の前には、横に大きく広がった枝の一部が低いところまで垂れ下がり、白い花を間近に見ることができます。一般的な桜の花よりも少し大きく、ほとんどが真っ白ですが、うっすらとピンク色がかったものも中にはありました(後で船間さんから聞いたところでは、散る前の花は少しピンク色になるそうです)。
 
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気品を感じさせる白い花
 
全体を見渡したところ、蕾は見当たりません。おそらく、この日が満開だったのでしょう。撮影にはこれ以上ないタイミングです。その美しさにひかれるままにシャッターを何度も押しました。
 
蜜を吸いに来ているのか、蜂の羽音も聞こえてきますが、目にはなかなか見えません。
 
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頭上を覆う花いっぱいの枝
 
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着生植物も生き生きしています
 
テコテン桜の脇には階段があって、その上にある道路からも桜を眺めることができます。今度はそこに移動して桜を別の角度から眺めてみました。辺りにはウグイスなどの鳥の鳴き声が響きわたっています。
 
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眺める方向によって趣が違います
 
しばらくの間、絶景の独占状態が続きましたが、その後は次から次に見物客がやってきました。さすが町内有数の桜の名所だけあります。
 
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テコテン桜を眺める家族連れ
 
鹿屋市串良町から家族で訪れた末吉まり子さんは「今回で2回目です。白い花が珍しいですよね」とじっくり桜を眺めていました。なんでも「隠れた名所」を訪れるのが楽しみだということで、夫婦そろってあちらこちらをめぐっているそうです。「肝付町では道隆寺跡や海蔵観音なども訪れましたよ。友達に紹介したら『いいところだった』と喜んでいました」と教えてくれました。
 
ほかにも地元の人や岸良中学校の生徒、新聞の切り抜きを手にした女性グループなどが訪れ、帰り際には県外ナンバーの車ともすれ違いました。
 
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見学に訪れた岸良中学校の生徒
 
ミカン山の持ち主の船間さんとも駐車場でお会いできたので話をうかがったところ、真っ白な花の山桜というのは珍しいそうで、専門家によると、桜の原種に近いものではないかということです。
 
今年は咲くのが早かったのですが、いつもなら咲くのは「お彼岸の中日(春分の日)」が目安とのことでした。「以前は、桜にカズラがたくさんついていて、どこにあるのかわからないような状態だったんですよ。整備してからは、毎年、たくさんの人が訪れてくれます。喜んでもらえるとうれしいですね」と桜と訪問者をうれしそうに眺めていたのが印象的でした。
 
自然の緑に囲まれて白く輝く大きな山桜のある風景は、それを守る人々の温かな心が感じられる景色として、みなさんにもぜひ訪れてほしい場所のひとつとなりました。
 
※本日の担当はTでした。
 

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