本コーナーではコラムをはじめとして、きもつきを題材としたさまざまな読み物を用意しました。どうぞじっくり、ゆったりお楽しみください。
コラム(アーカイブ)
追悼:忘れ得ぬ人々
2014.06.23(月曜日)     きもつき情報局
日本ビジネスインテリジェンス協会(BIS)を1992年2月日本に設立してから、本年2月で早くも23周年を迎えた。この間1回も休むことなく、隔月で情報研究会を開催、本年4月で133回の会合となった。22年間の参加者は累計で9000人、講師累計300人となる。これもひとえに顧問をはじめとする会員各位のご協力の賜物であり、この機会に厚く御礼を申しあげます。

さて、国際情報会議の開催で2000年から3回にわたりご援助いただいた豊島格・元JETRO(日本貿易振興機構)理事長、世界貿易センター会長、エネルギー庁長官、通産省貿易局長、アブダビ石油社長、丸善石油副社長には、1975年、私の駐在先ブラジル・リオデジャネイロでお目にかかって以来、お父上が私と同郷の鹿児島出身ということもあり、40年近く何くれとなく目をかけていただき、情報の専門家の紹介などでご助力いただいた。

その豊島さんも数年前、逝去され、さびしくなった。

また、郷里の先輩、米盛幹雄・時評社会長にはBIS顧問として20年間ご指導賜った。義理人情に篤い方で温厚でいつも笑顔を絶やさない人格者だった。2013年3月80歳で急逝された(関連記事はこちら)。
 
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ありし日の米盛幹雄・時評社会長

1977年にブラジルのリオデジャネイロ駐在中に御縁ができ、以来、37年間、情報研究で親しく御指導をいただいた小野田寛郎BIS名誉顧問は本年1月逝去された。残念でならない。享年91歳(関連記事はこちら)。

小野田名誉顧問については2001年2月に日本経済新聞の「交遊抄」で紹介したところ、国内外の100人近くの方々から感想が寄せられ、感激したことを思い出している。

さらに、小野田名誉顧問死去の知らせを受けて、「財界」の本年2月号には「小野田寛郎・元陸軍少尉追悼記」を書いた。こちらにも大きな反響があった。情報将校としてフィリピン・ルバング島のジャングルで終戦後も30年戦った小野田少尉の口癖は、「情報が正しいか否か、精査すること」「偽情報に注意せよ」だった。
 
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小野田夫妻(右から二人目と三人目)と一緒に記念撮影する中川夫妻(左端と右端)
(2001年8月23日「日本ビジネスインテリジェンス協会」懇親会にて)

1974年にリオデジャネイロ総領事、1976年にサンパウロ総領事を務められ、以来40年ご指導いただいた平野文夫・元ウルグアイ大使、スーダン大使も6月6日に92歳で逝去された。私がリオデジャネイロおよびサンパウロで主宰していた「ブラジル経済研究会」で顧問をお願いし、帰国後はBIS顧問に就任いただいた。ここに哀悼の誠を捧げ、ご冥福をお祈りいたします。

最後に、BISワシントン代表の今村勝征氏に1996年に紹介され、20年近くBISで情報の御指導をいただいた宮脇磊介・中曽根内閣初代広報官(総理府広報室長兼務)には情報研究で大変お世話になった。1998年には今村さんのお声掛けで、日本に情報の重要性を訴えようと「週刊東洋経済」に宮脇氏、今村氏、中川の3人で情報特集記事を執筆した。しかし、情報後進国日本の産官学の反響はほとんどなく落胆したことを覚えている。

宮脇さんはその後も折に触れてBISに名論文を送付いただき、その都度、会員に回章した。

日本人の情報音痴を憂い、『騙されやすい日本人』(新潮社)、サイバースパイ戦の脅威を早くから警告された『サイバー・クライシス』(PHP出版)は今では古典的な名著である。 

その宮脇さんもさる2月9日に逝去された。享年82歳。予期せぬ死であった。日本は惜しい人を失った。人生の悲哀をひしひしと感じている今日この頃である。

BISが長年お世話になった上記5顧問に対し、心から御礼を申し上げ、ご冥福をお祈りします。 

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