本コーナーではコラムをはじめとして、きもつきを題材としたさまざまな読み物を用意しました。どうぞじっくり、ゆったりお楽しみください。
コラム(アーカイブ)
ヘレンさんのきもつき訪問記を読む
2013.12.09(月曜日)    古瀬徹(ふるせ とおる)
私は定年退職後も非常勤で社会福祉に関する入門的な講義を二つ担当しています。

そのうちのひとつが、鹿児島県立短期大学の生活科学科2年生が対象の「社会福祉論」です。卒業後は栄養士になる学生が多いのですが、鹿児島県下から30名が聴講しています。

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鹿児島県立短大での授業風景

授業中は教室に置かれてあるパソコンを使い(2人に1台)、授業で読んだ記事や本などについての感想や意見を2人組で書いて、送ってもらうようにしています。

11月29日金曜日の5時間目の授業では、課題のひとつとして、きもつき情報局に掲載された「きもつきで見つけた日本の田舎の多様な魅力」(記事とビデオ)を取り上げ、学生たちに感想を送ってもらいました。

今回のコラムでは、彼らの感想やコメントを紹介しながら、オーストラリア人女性の見たきもつきを彼らがどうとらえたのか、それについて考えてみたいと思います。

ちなみに、学生の意見はハンドルネーム(ペンネーム)で表示してあります。基本は2人で組んで書いていますが、1人あるいは3人で書いているものもあります。

共感する若い世代

まずは、少し長くはなりますが、私から説明を加えずに、記事とビデオを見た学生たちのナマの印象をお読みください。なお、この日は、前半で年金制度の概要を講義していますので、この点に触れた感想もあるのですが、この年金に関する部分は省略しています。順番は、投稿の順で、あえて内容によって再編成はしていません。

★肝付町に足をのばすことはほとんどないので、その自然の美しさにきっと感動するだろうと思いました。鹿児島にはまだまだ自然はいっぱいなのでそういうものに触れることもいいことだと思います。鹿児島に住んでいてもまだ行ったことがない名所があるので、時間を見つけて行ってみたいと思います。(ツェンシン&フイメイ)

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肝付町川上の片野の滝を眺めるヘレンさん

★肝付町は名前はよく聞くけど行ったことがなく、今日の動画を見てとても綺麗な風景に魅力を感じました。都会にも憧れるけど、こういう素敵なところも日本に残していきたいと思いました。(山田専属寄生虫&道重さゆみ)

★きもつきの動画を見て、日本人にはあまり気づかなかった自然の美しさをさらに守っていくべきであると思いました。私は、鹿屋に住んでいて祖父の家は肝付にあります。肝付は本当に自然がきれいで祖父の家のすぐそばに山があったり、滝もあります。こうした環境をもっと大切にしていきたいと思います!!(マーガレット&よしくろぶー )

★自然はとても大切なので、緑を大事にしていこうと思いました。わたしは、山とか自然が大好きです。森林伐採をやめて自然を大事にしていこうと思いました。(何様俺様跡部様・三度の飯より遣都)

★日本は最近開発などで都市化が進んでいます。しかし、鹿児島の中でも自然がきれいな場所に行くと、とても癒されます。環境を守るためにも、心の癒しのためにも、自然を大切にしたいと思いました。(かつお娘&ゴルゴ)

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 肝付町高山麓の日高家武家門にて

★映像で見た肝付には行ったことがないので、自分の住んでいる街に置き換えて考えてみました。(ちゃんるー&マサクン&ツェンツァイ) 

★さまざまな土地が都市化することは利便性も高まり、暮らしやすくなるように思えるが、今日改めて自然の素晴らしさを実感したので森林伐採や温暖化が進むような行動はなるべく控えるようにしていきたいと思いました。自分たちが将来母親になったとき、わが子にも自然を体感して大切にしてもらえるように伝えていきたいです。(クリ&リス) 

★今回の講義で、きもつき情報局内の動画を見て、自分たちが当たり前だとかつまらないと思っていることも外国の方からみたら面白いと思ってもらえるのだと思った。それを強みにして今後世界とかで広げていけたら良いと思い、地域活性にもつながっていくと感じました。(八雲&ゆうゆう)

★今日肝付町の映像を見て外国の方からすると日本に農村があることが当たり前だと感じてきた私たちにとっては驚かされました。また、自然の美しさを味わう人がほとんどいないように思われていることが残念にも感じました。自然が味(見)方を変えてみてみると大切な宝山であることを忘れずに過ごしていきたいです。 (あんぽんたん&くまもん)

★日本各地には、私たちがまだ知らない素敵な風景や歴史などたくさんあって、それを多くの人に知ってもらった方がいいのかもしれませんが、私はあえて凝った宣伝などをしない方がいいと思いまいた。そういった宣伝で人がわらわらと来るのもどうかなと思いますし、宣伝なしでふらっと立ち寄って初めてその土地の良さを知る形になった方がいいと思いました。また、その方がいい味が出ると思います。「日本に農村があることを知らなかった」という台詞に驚きました。田舎の景色が残り評価されることは良いことかもしれませんが、そこに実際住むと、交通や慣習が若者にとっては暮らしにくく、都市部に出て行ってしまうことをよく耳にします。いろいろな地域格差を均しつつ、自然と共生していくことができればいいなと思います。(はまおれ&にあに)

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 肝付町本城の道隆寺跡にて

★ヘレンさんが肝付の自然に大きな魅力を感じているということが、インタビューや記事を見てよくわかりました。日本のイメージに肝付に残された自然や農村の風景がなかったということにとても驚きました。自分では当たり前すぎて気づかないことでも、外部の人によってその土地の魅力を知ることができ、地元の人にとってはその魅力をいかして世界に発信する一歩になると思いました。きもつき情報局で見たオーストラリアのヘレンさんが、きもつきにはもともと用事はないのに足を延ばしてきたということはとても喜ばしいことだし、世界の人に魅力を知ってもらう一つの手段としてインターネットは有効だということを実感しました。 (まりもっこり&いぬきち)

★鹿児島の都市化を進めることで、より利便性が高まり若い世代は住みよく感じられると思います。また、それに伴い、都市に魅力を感じ移り住むなどの、若年層の流出がへり、地元のさらなる活性化につながることも期待できるのではないかと感じました。(cow&葉っぱ)

★新しい建物や道路を作って町を栄えさせるという方法もあるけれど、肝付のような自然に囲まれていて昔ながらの生活がそのまま残っているところを大切にしていくというのも重要であると感じました。(ばにー)

★私は肝付には行ったことがなく、何があるのかも全く分からなかったのですが、今回のビデオで肝付のことと、素朴であたたかい場所というのが外国人の方には日本の意外な一面として興味深いものである事を知りました。日本人にとって、特に田舎に住む私たちにとっては「何もない、ただの田舎」だからPRできないと思いがちですが、自然豊かできれいな場所なのでもっと外国だけでなく日本の人にも知ってもらえればと思いました。私も自然あふれる故郷を大切にしていきたいと思います。(みみ)

以上の内容を概観すれば、次のような共通点が浮かび上がってきます。

1 鹿児島にいても肝付に行ったことがなく、よく知らない。
2 外国人の目に「日本には農村がない」と映っていたことが新鮮だった。
3 将来とも、自然との共生を強く意識している。
4 都会の便利さにも触れています。
5 今後の観光のあり方として、ヘレンさんの意見に賛同している。

観光と介護を軸にして地域の将来を考える

以上の印象を踏まえたうえで、私のこれまでのエッセイでも触れてきましたが、医療や介護の問題も突き詰めて考えると、地域の将来をどう考えるかという問題と重なってきます。

私は40年前に観光地の金沢と能登半島を抱える石川県で観光課長をしていたので、その時の体験から現在の鹿児島での商業主義的な観光の進め方にはあまりなじめないのです。

私が教室で学生たちと考えている介護の問題と観光の問題が、「地域の将来」という軸で一緒に考えることができそうだ......そんな思いもします。

 

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