本コーナーではコラムをはじめとして、きもつきを題材としたさまざまな読み物を用意しました。どうぞじっくり、ゆったりお楽しみください。
コラム(アーカイブ)
今あるモノを、花ひらかせよう!2
2012.10.29(月曜日)     きもつき情報局
「おおすみ夏の芸術祭2012」は、会場募集から始まりました。
 
以前、フランスの地方のフェスティバルで夫婦でパフォーマンスをした時の経験が、心の見本になっています。
 
その村は、パリから車で6時間。立派な劇場はもとより、ホテルもレストランもないような小さな美しい村です。毎年1回、近隣はもとより、パリからも毎年楽しみにして集まるボランティアスタッフやお客さまがいる、手づくりフェスティバルです。
 
私たちアーティストの宿は、村人たちの家であり、パフォーマンスステージは普通の家の庭や、村の共同空き地に建てられた、いわゆる野外ステージでした。
 
その野外ステージの脇には、バーベキューとビールを売る屋台があり、その運営も村人やボランティアスタッフがやっています。
 
そうした手つくりフェスティバルであるにもかかわらず、私たちアーティストにはきちんと謝礼が支払われましたが、その資金源が、屋台で売るビールとバーベキューだと聞いて、なんだか感激しました。
 
何しろ、みなさんが実にイキイキとかかわっているのです。
 
「こういうフェスティバル、日本でもやれたらいいのにね」
 
と、その時の体験と思いが、今回のおおすみ夏の芸術祭の土台になっています。
 
billiers.jpg
フランスのビリエ村でのパフォーマンス
 
実際、動き出してみると、いろいろな出会いが次から次へと生まれ、びっくりするようなさまざまなドラマがありました。
 
結局、2市2町にまたがる広域イベントとなり、15名のプロのアーティストを招くことになる一方、イベントのコンセプト(基本理念)である「セカンドホームタウン(第2の故郷)を鹿児島につくろう」を整理して伝えていく中で、メディアや行政、そして民間の方々から関心や賛同を得ることができて、新聞やTV でも取り上げてもらえました。
 
私たちとしては、自分たちの発表の場としてのイベントをやりたいのではなく、人と人が家族のようにつながるための手段としてのイベントをして、「つながりたい」「つなげたい」という思いを大切にしました。
 
なので、この芸術祭は、私たちの思いを理解・賛同してくださるアーティストのみなさんと会場や受け入れ地域のみなさんとの恊働作業の集大成でもあります。
 
「今あるモノを花ひらかせよう!」というコンセプトに基づき、新しい施設をつくらずとも、今ある身の丈でできる小さなことを積み重ねていく――その結果としての、2市2町での広域イベントなのです。
 
sumfestS.jpg
となれば、ゲストの宿泊も、まずは、自分たちの家に泊まってもらうということを予定しました。準備中は、家が決まっていなかったに もかかわらず、です。
 
なんとかなるだろう、という思いが通じたのか、開催日の3日前には正式に住居が決まり、最後的な準備の詰め作業をしながらの引越となりました。
 
私たちの新居が決まる中でお世話になった方々のうちの一人がTさんでした。Tさんからは、「お客さんがたくさん来るんだろう」と、お米や干物をいただいたりもしました。そのTさんの軽トラックを出動していただき、親戚の手も借りて、冷蔵庫など、東京から持って来た大きなものを運びました。
 
全部は無理なので、とりあえず、人を泊められる程度に家を整えました。
 
家が決まるまでの間、引越荷物を置かせてもらっていた元祖母の家の掃除と新居の掃除、そして最初のゲスト、映像作家の稲葉さんが到着したのが8月2日です。
 
その日は、稲葉さんにも出演していただこうと、FM鹿屋のラジオ番組「笑花のハッピートルネード♪」に出演し、結果的に稲葉さんの到着は間に合わなかったので、私たち夫婦で、芸術祭の告知宣伝をさせてもらいました。
 
ちょうど、ラジオ番組が終わったころ、稲葉さんが到着し、パーソナリティの笑花さんとお昼ご飯を食べて、一路、新居へ向かうことになりました。
 
新居に着いてからのこの日の晩ご飯は、中古で手に入れたガス台が、実は不具合でうまく使えず、危うくご飯が食べられないところでした。というのも、引っ越しの途中で、調理器具も整っていなかったからです。みなさんからいただいた食材はあるものの、調理ができず、近くに夜開いている食堂もお店もない地域なのでどうにもなりません。
 
招いておいて、そんなアドベンチャーな状況に、怒りだすわけでもなく、面白がってくれている稲葉さんに助けられつつも、「うわぁ、どうしよう」と焦っていたところに、昼間別れた笑花さんが、なんと、差し入れのご飯や名産品を持って登場してくれたではないですか!
 
まるで天使のように後光が射して見えました。
 
そんな感じで、初日から毎日、誰かに助けられっぱなしの芸術祭でした。
 
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肝付町川上でのパフォーマンス(Photo by Goto Aki)
 

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