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きもつきレポート
カラーピーマンで就農者育成に全力
2018.02.26(月曜日)     きもつき情報局
米やさつまいも、白菜、ミカンなど様々な種類の農作物が育てられている肝付町。

町の人口は1万5664人・6974世帯(2015年)。農業で生計を立てている販売農家と農産物販売金額が年間50万円未満の自給的農家数は1256戸、1075人(2015年農林業センサス)が農業に従事している。

※戸数と人数が違うのは農業従事者のうち調査期日前1年間に自営農業のみに従事した者、農業とそれ以外の仕事の両方に従事したもののうち自営農業が主の者の人口をいう。

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町は第一次産業を中心とした産業が発展する「食のまち」を目指し、農産物の高付加価値化や生産体制整備に向けた取り組みを推進していくことを将来像として掲げている。それには農業就業人口の維持、拡大が欠かせない。

そこで、農家所得の向上と農業従事者の持続的排出に貢献することを目的として、町出資により平成26年に設立されたのが肝付町農業振興センターだ。同センターは就農者育成事業に取り組んでいて、平成28年からはカラーピーマンを主要品目とした新規就農者の研修生を受け入れている。

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 研修が行われているカラーピーマンハウス

1期生の坂脇竜也さんは、鹿児島県さつま町出身の元サラリーマン。都心で働いてきたが農業をやりたいと妻の実家がある肝付町に移住し、しばらくしてから新規就農者育成事業に応募した。今年6月末で2年間の研修を終え新規就農を控える坂脇さんは「もっと簡単にできるものだと思っていました。農業は奥が深いのだなというのが今の気持ちです。やる気を失くしたわけではありません。新たな壁にぶつかる、そしてそれを乗り越えることが原動力になっています」と語る。
 
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収穫作業に汗を流す坂脇さん

妻の綾子さんは、肝付町出身。看護師をしていて、仕事が休みの日などは農作業を手伝っている。農業をやりたいと打ち明けられた当初は、心の底から応援できなかったものの一生懸命農業に打ち込む坂脇さんの姿に感銘し、応援する気持ちが芽生えてきた。

子どもは3人。学校が休みの時は父親の作業を手伝う。坂脇さんは「都会にいた時は仕事に明け暮れ、子どもとの時間をなかなかとれませんでした。肝付町に来てからはそんな生活環境が一変し、触れあいの時間がとれるようになりました」と喜ぶ。

家族との時間もつくれて充実した日々を過ごしている坂脇さん。現在は、施設使用料などの栽培経費が本人負担となる自立経営研修のまっただ中だ。販売代金は本人受取なので、農業経営の難しさと楽しさを実感する毎日だという。「なんとかやっていけるのではないでしょうか。10アールあたりの作付面積で8トンの生産量までにもっていきたいですね」と表情は明るい。
 
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適度な温度が保たれるハウス内

坂脇さんの当面の目標は、約1割出てしまう規格外品をいかに減らしていくか。規格外品の扱いも含めて試行錯誤している。ちなみに町はA品以外のものを取りまとめて、給食センターに提供するなど工夫している。

今年、坂脇さんは自立経営を始める。いかなる業種であっても起業資金の確保は切っても切り離せないもので、就農も同じだが、坂脇さんの場合、3割は自己負担となるものの、7割は国、県、町の制度を利用して補助される。これは研修制度の魅力のひとつともいえるだろう。

肝付町農業振興センターは農業従事者の高齢化と若者離れを打開するために就農者育成に全力をあげている。農繁期の人手不足を補うため、農家に供給する農作業サポーター(作業員)の育成にも取り組む。先輩生産者や営農指導員がそばにいることも心強い。

現在、同センターは2期生の募集を始めている。サポート体制が整う同センターの研修制度に農業で生計を立てようと考えている人は希望を持って応募してもらいたい。

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