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きもつきレポート
地方からIT旋風を巻き起こせ
2017.06.16(金曜日)     きもつき情報局
スマートフォンのアプリケーションやパソコンのソフトウェア開発に必要なプログラミング。IT人材不足や急激に進む情報化時代を背景に2020年度から学校教育で必修化されるなど、国の施策としても力が注がれている分野だ。

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5月15日から6月15日は、総務省の情報通信月間(※)となっていて、その期間中の6月10日、NPO法人きもつき情報化推進センター主催の小中学生向けプログラミング体験イベントが鹿児島県肝付町の同法人事務所で開催された。

※情報通信月間とは、情報通信の普及・振興を図ることを目的に、電気通信市場の自由化が行われた昭和60年に設けられたもので、期間中は全国各地で情報通信に関するさまざまな行事が行われている(情報通信月間推進協議会 事務局HP引用)
 
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NPOの事務所で行われたイベントの様子

肝付町でのイベントの仕掛け人、同法人の竹之下克明局長は「必修化に先駆けて、プログラミング教育の支援体制を整えたい」と目標を掲げ、その手段と方法を検証するために小学校低学年向けにプログラミング学習用ロボット「PETS(ペッツ)」を用意した。

PETS(ペッツ)は、車輪付きの箱型ロボット上部に進行方向が入力されたブロックを挿し込み、マス目が描かれたシート上で本体を動かしてゴールを目指していくというもの。プログラミングの仕組みをゲーム感覚で習得できるのだ。

 
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プログラミング学習用ロボット「PETS」

イベント当日は、5歳から9歳の9人が参加して行われた。講師は東京都在住のフリープログラマー若狭正生さん(41)。若狭さんは開発者やデザイナーなどとの自由な共同開発の場を生み出すエンジニアリングコミュニティ「一般社団法人TMCN」のメンバーでもあり、若年層向けの講座を各地で開催しているプログラミングのエキスパートだ。
 
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東京都在住のプログラマー若狭正生さん

参加した子どもたちは初めて見るPETSに興味津々の様子で、説明を受ける前からPETSを触って試行錯誤を繰り返していた。

その後、若狭さんから最初の課題が出された。まずは直進だけでゴールへとたどり着けるステップ1。ロボットに指示を与えるブロックには進行方向が矢印で記されているので、若狭さんからの基本的なアドバイスだけで全員ゴールにたどり着いた。その後もシート上に障害物を設定するなど難易度を上げ、自分の思い通りにロボットを動かして課題をクリアしていった。
 
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最初の課題は全員がクリア

後半のステップに差し掛かると、子どもたちの手が止まり始めた。ループ機能を使わないと先に進めないという難関にぶつかったのだ。

そもそもPETSには、指示キーを差し込む穴が九つしかなく、ひとつの指示キーで1マスしか進めない。障害物を避けるために迂回を繰り返していると差し込む穴が足りなくなってしまうのだ。

そこで必要になってくるのが前述のループ機能。最大で3つの指示がひとつのブロックにまとめられる機能で、これをうまく使うことで全体の指示数を増やせるのだ。
 
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ループ機能を使って何度も難課題にチャレンジ

ループ機能の説明を受けても、なかなかゴールにたどり着けない子どもたちが大半をしめる一方で、PETSに登録されている課題を次々とこなしていっていたのが、波野小学校3年生の森昴晟(こうせい)くん。課題の始めは、若狭さんのアドバイスを受けながら進めていたが、より難易度があがる新たな課題からは、自分ひとりの発想でプログラムを構築していった。
 
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次第に熱を帯び始める若狭さんのアドバイス

その様子を見ていた、竹之下局長は「もっと単純な方法でゴールにたどり着けるブロックの組み方があるのだが、彼はより複雑な組み方でプログラムしています。一見効率が悪そうですが、自分で考えることがなによりも大切なこと」と感心していた。

当の昴晟くんは「難しくてわからないところがたくさんあったけど、ゴールできたときの達成感が次のステップへのチャレンジ精神につながりました。またこのようなイベントがあったら参加したいです」と声を弾ませた。
 
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最終課題をクリアして喜びを分かち合う若狭さんと昴晟くん

無償で講師を請け負った若狭さんは「次の世代が育たないと我々がサボれないんです。というのは冗談で、わたしがこうして地方での講師を無償で請け負ったのは、地方のほうが技術の育成に有利であると感じたからです。例えばわからないところがあったときに、近所に電気工事の資格を持ってる人などがすぐに見つかり、ハードウェアも含め気軽に聞きに行けたりする横のつながりが厚いということが挙げられます。今後は子どもたちに指導する立場の高齢者を対象としたプログラミング講座にも力を入れていきたいですね」と話した。

キックオフイベントとして行われた今回の講習会。今後は他のプログラミング学習用教材も取り入れてイベントを開催し、検証をかさねていくとういう。目標に掲げるのは「プログラミング教育の支援体制整備」だ。地方からのIT旋風は、小さいながらもすでに巻き起こっているのかもしれない。

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